トップ > くらし > 相談窓口 > 法律相談 > 法律相談その11:「疑わしきは・・・」

法律相談その11:「疑わしきは・・・」

  本年5月にいよいよ裁判員制度が開始されます。これまで法律家のみによって行われていた刑事裁判に国民が参加する画期的な制度です。そこで今回は刑事裁判の大原則である「無罪推定の原則」についてお話したいと思います。
 無罪推定の原則は、「疑わしきは被告人の利益に」とも言われます。すべての人は、裁判で有罪の判決が下されるまでは、無罪であると推定されます。したがって、有罪と判断するのに十分な証拠がなく、犯罪となる行為をしたかどうかが不明な場合には、たとえどんなに疑わしくても無罪とされることになるのです。
 しかし、実際には、逮捕されて報道などがされた場合、「あの人が犯人だ」と思うことも多いのではないでしょうか。すなわち「有罪の推定」が働いていることになります。
もちろん、多くの場合、逮捕された人が有罪になります。しかし、無罪や冤罪が少なくないこともまた事実です。
ある人の話が信じられるか信じられないかという非常に微妙な判断の場合には、「怪しいから信用できない」と、上記のような有罪の推定が判断に影響を与える場合もあります。
 大切なのは、公平な視点で、裁判に提出された証拠や裁判で被告人や証人が語ったことのみに基づいて事件を判断することです。その判断に皆さんの知識や経験を活かしていただければと思います。
 私も一法律家として、皆さんの貴重な知識や経験によって、刑事裁判における判断がより適切で、国民の理解が得られるものになることを願ってやみません。


岡室恭輔弁護士(倶知安ひまわり基金法律事務所)

日時: 2008年12月23日 21時53分
 

お問い合わせ先

更新情報

ページの先頭へ