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法律相談その19:内縁の妻の居住権

Q.私は、Aさんという男性と、20年前から交際するようになりました。以後、夫婦と同じように同居して生活していましたが、先日Aさんは亡くなりました。Aさんには、20年前に死に別れた奥さんとの間に子どもBさんがいましたので、そのBさんと今私が住んでいる家のことで話し合いました。Bさんは、「その家はAのもので、相続人は私しかいない。私が所有者になったのだから、家を出て行って欲しい。」と言ってきました。その家は確かにAさんの名義になっていますが、私とAさんが交際するようになってから建てた家です。それでもBさんの言うとおり、私は家を出ていかなければならないのでしょうか?

A.本件のように内縁関係となった後に建てた家について、最高裁は内縁の夫が死亡した後も、内縁の妻はそのまま住み続けることを認めています。ですので、相談者は家を出なくてもいい、ということになるでしょう。
その理由なのですが、まず、家は内縁関係となった後に建てたものですので、名義はAさんになっていても、実際にはAさんと相談者が共同して建てたことになります。したがって、家は二人の共有財産とされます。
次に、Aさんが死亡してAさんの持分を相続人が相続することになりますが、内縁の妻は相続人になりませんので、Aさんの持分を相続することはできません。本件では、Aさんの子どものBさんが相続することになります。
そこで、Bさんは、相続した家の持分権を行使して相談者に家を出ていくよう求めることになるのですが、同様の事例で最高裁は、内縁の夫婦の一方が死亡した後も、生きている方に家をそのまま使用することを許可する合意が成立していたと判断しました。本件では、Aさんの死亡後も相談者が、Aさんと相談者の家に住み続けることを合意していたということになります。


佐々木 将 司

梅田 日時: 2010年06月25日 16時13分

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